今から約3年前、
アロママッサージ店(表向きは健全店)のバイトをやっていました。
求職中で、お金に困っていたからです。
高額バイトといったら、デリヘルのような風俗店が思い浮かびますが、
そこまでハードなことはやりたくないし、
(辞めたくなったときお店に辞めさせてもらえなかったら…?)
という怖さもあり、それよりももっとソフトな、
渋谷にあるメンズエステ店で働くことにしました。
Contents
【裏事情】メンズエステ店は原則『抜き禁止』
私の勤めていたお店は、
60分・90分・120分のコースがあり、
まず全身をマッサージします。
そして、
最後の15分だけオイルでアナル周りや睾丸、
ペニスをマッサージをするという内容でした。
わりと厳しいお店で、
最初の2日間は、無給で1日4時間研修でした。
そして、最後のテストにパスをしたら、
働かせてもらえました。
その中でも厳しく言われていたのは、
『ヌキは禁止』
ということでした。
研修中、店長を実験台に、睾丸やペニスのマッサージの仕方を、
『上からぴょこぴょこ、下からぴょこぴょこ』
という隠語を使い、
どこをどう持ってやるかを詳しく教えてもらうのですが、
決してしごくようなことはしません。
メンズエステ店の過剰サービス3連発
①お客が『発射』した場合は報告連絡
それでもお客さんが気持ちよくなって発射してしまったら、
と、必ず報告するようにと言われていました。
私は結局、このお店で週3回、1年間働きました。
夜番だったので、
18時から深夜0時まで入っていました。
出勤すると、その日自分が担当する個室(6畳ほど)で待機するので、
他の女の子とは結局最後まで誰とも話すことがありませんでした。
研修が終わると、店長もいたって淡白で、
「おはよう」「次、○分のお客さんだから」「お疲れさま」
といったあいさつ程度の会話以外に、
特に話すこともなくなりました。
お給料は、完全な歩合制です。
1人お客さんがつくたびに、料金の半額がバックされるというシステムです。
②必ず聞かれる『オナニー事情』
メンズエステという内容のせいか、
来るお客さんは、30歳~65歳くらいの、わりと年輩の方でした。
そして、女の子は通常4人が出勤し、個室に待機していましたが、
歩合というだけあり、見えない指名争奪戦というのも繰り広げられていました。
最初の数週間は、ただ黙々とマッサージをこなす日々でした。
ですが、長く勤務しているうちに、
だんだんおかしなお客さんに遭遇することも増えてきました。
と個人的に交渉され、どうしようか迷ってしまいましたが、
やはりお金欲しさに衣装のハワイアンスカートをまくしあげ、
マッサージ台の上でオナニーを見せました。
このお店はマンションの一角にあったのですが、壁は薄く、
声はすぐ隣の部屋に聞こえてしまうので、吐息で喘ぎながら、見せました。
お客さんはマッサージ台のそばに座って、それを見ながら自分のモノをしごき、
『ヌキ禁止』ということも知っているので、
自分でティッシュを持参してヌイて、
ティッシュを持って帰っていました。
③ドMな客には足で『ソフトSMプレイ』
という人も来ました。私はマッサージ台の上に立ち、
足でその人のペニスや睾丸をぐるぐるともみました。
正直、やり方がわからないので適当です。
思いきりしごいてなどいないのですが、
その人は発射してしまいました…。
こういうとき、私は店長に報告すべきなのかとても迷いました。
でも、店長との関係もいたって淡白なもので、
本当にあいさつ以外話すことも顔を合わせることもなかったので、黙っていました。
でも、あまりにも発射しない人が続くのも変だと思われそうなので、ときどき
と報告していました。報告しても、
程度の反応で、
私もこのお店のことがよくわかりませんでした…。
(なんだかんだいってヌキはOKなんだろうか…?)
とも思うようになりました…
メンズエステでの最悪な出来事『レ×プ事件』
その後も、
- スーツの下にブラジャーとパンティーを着た女装癖(?)のあるお客さん
- 全身入れ墨でどう見てもやくざだけど真性包茎だったお客さん
- ペニスに大量の真珠を入れたお客さん
- 普通に暮らしていたら絶対に会えない大手企業の役員
- 4日連続徹夜のテレビ局員
- 筆談でやりとりをしなければいけない聴覚障害者
いろんな人を接客しました。
ある日、2、3回マッサージをしたことのあるお客さんが、
私を指名してやってきてくれました。
その人45歳くらいで、いつもスーツで仕事帰りのようですが、
少し太っていて、髪の毛も散らばっていて、正直見た目はイマイチです。
結婚しているようには見えず、彼女もいなそうです。
はじめ、肩などをマッサージしていたら、うつぶせのそのお客さんが、
私の太ももに手を伸ばしてきて触ってきました。
でも、そんなことはこのお店ではよくあることなので、
愛嬌程度に思って、放置していました。
ですが、
マッサージに入ると豹変してしました。
マッサージ中も、普通ならお客さんは台の上に寝ています。
でも、その人はいきなり起き上がって、
私の胸をもんできました。
正直言うと、キャミソールの制服だと谷間がよく見えるし、
手を入れやすいので、こういうこともよくあることでした。
さりげなくかわして、
ただ終わりの時間が来るのを待つことにしようと思ったその時…
いきなり、
その人がマッサージ台に私を押し倒し、
立ち上がったと思ったらカバンからコンドームを取り出し、強引に挿入してきました。
そして、
と言いながら、私をギュッーっと抱きしめてきました。
それから、ゆっくりピストンします。
と言っても、無駄でした。
ガタイのいいその人に捕まれ、動くこともできません。
(あーー、レ×プって、こういうことをいうのかなー…)
私は横を向いて、ただ時計の秒針を見ていました。
カチカチカチカチ…
恐怖とか、そういうのじゃなくって、
なんだかとても、シラけていました。
本当に、それは冷めた、現実的な時間でした。
何も考えません。
『ハァハァ…』
男が感じる声だけが、部屋に響きます。
5分?10分?そのくらい経ったところで、
と、その人はコンドームの中に射精しました。
起き上がると、またカバンからティッシュを取り出し、
自分のコンドームと拭いたティッシュを、またカバンに詰めて帰っていきました。
数週間ほどして、その男は私を指名して再びやってきました。
もう、あんな思いをするのは嫌です。
男は最初から、コンドームを取り出してきました。
私は毅然としてその場から離れ、
と、睨んで、強く言いました。
と言ってきましたが、さすがに怖気づいたようで、その後私に触ることはなく、
規則通りのマッサージをマグロのようにただ受けて、帰りました。
そして2度と私の前に現れることはありませんでした。
1年ほど経って、この日常にも慣れてきたある日のことです。
仕事終了後、いつものようにその日の給料をもらって帰ろうとすると、
と店長に呼ばれ、座りました。
その女の子への申し訳なさと、ヌキがバレてしまったこと、
なんだかんだOKではなかったこと…
何を言っていいかわからず、言葉が見つかりませんでした…。
『結論から言うと、今日で解雇』
私は、その日でいきなりクビになりました。
規則を破ったので、当たり前と言えば当たり前です。
そして、いつものように、
と、淡白に店を追い出され、終電の電車に乗り込みました。
(明日から何しよう…)
電車の窓の景色を見ながら、
この1年の色々な思い出が、頭に浮かんでは消えました。